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Teach For Japanとは?フェローシップ以外の取組もまとめて紹介!

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教育系NPOの一団体とし、活動するTeach For Japan。「すべての子どもが、素晴らしい教育を受けることができる世界の実現」を目指し活動しています。2020年に設立から10周年をむかえた一方、Teach For Japanが実際どのような取り組みをしているのか、ご存じない方もいらっしゃるかと思います。そこで、本記事では、Teach For Japanのフェローシップ・プログラムをはじめ、子ども達に直接関わる場面以外での研修や自治体との連携、そして社会的インパクトを起こしていくためにどのような取り組みをしているのか、まとめてご紹介いたします。

Teach For Japanのビジョン

Teach For Japan(以下、TFJ)は2010年に松田悠介氏により設立された、教育課題解決に向け働きかける認定特定非営利団体(NPO)です。TFJの団体ビジョンは次のとおりです。

すべての子どもが、素晴らしい教育を受けることができる世界の実現を目指す。

このビジョンの下、TFJは、20年後の社会を担う人材を育む「教室」に着眼し、学校現場へ教師を送り出すフェローシップ・プログラムを運営しています。

様々な教育課題を抱える日本には、多方面から働きかける教育系NPOが存在しますが、TFJは質・量における教員人材の不足が数多くの教育課題の根本にあると考えています。学校現場へ教師を送ることで、将来の社会を創る人材育成に携わり、結果的によりよい社会の実現にも貢献することを意図し活動しています。

TFJはフェローシップ・プログラムを起点とし、短期的インパクトに限らず長期的なインパクトも起こして行けるよう活動しています。

Teach For Japanの子どもと社会へのインパクト

TFJのフェローシップ・プログラム導入による短期的インパクトを越え、中長期的インパクトも見据え活動していることをご紹介いたしました。では、中長期的インパクトを起こしていくために、どのような働きかけをしているのでしょうか?今回、子どもに直接関わるフェローの赴任以外の取り組みもご紹介していきます。

子どもに直接的に関わる場面、間接的に影響を与える要因を理解するのに便利な生態学的システム論。この枠組みを使って、TFJがもたらし得るインパクトを紹介していきたいと思います。

生態学的システム論の紹介

生態学的システム論はアメリカ人心理学者ブロンフェンブレイナーにより提唱されました。ブロンフェンブレイナーは子どもを取り巻く世界を5つのサブシステム(図1)に分類し、子どもが直接経験する要因と、大きな社会の枠組みの中で間接的に影響を与える要因を包括的に考慮しました。

図1(Child Development: An Active Learning Approach Third Edition|Levine and Munsch(2014)を参考に筆者作成)

各サブシステムの簡単な定義は次のとおりです。

①マイクロ家や学校などの子どもが直接参加する場面で、親・友人・兄弟などとの交流。
②メゾ2つ以上のマイクロシステムの交流が相互作用する環境。家庭と学校の連携など。
③エクソ子どもが直接参加しない場面で、彼らの成長に間接的な影響を与える要因。親の職場や教員養成など、子どもが直接関わる親・先生などに影響を与える事柄。
④マクロ社会的文化・価値や社会の経済状況など。
⑤クロノ時間・時代の影響。子ども自身の時間軸における変化や社会での変化や出来事。

この枠組みを応用しTFJの活動を読み解いてみると、各レベルで働きかけをしていることが見えてきました。理論の枠組みをTFJの取り組みに応用して図示してみました(図2)。

図2 (筆者作成)

マイクロレベル

フェローの赴任

TFJが学校へ送り出すフェローは子どもの可能性を最大限に引き出せるよう、日々向き合っています。フェローが大切にしている行動指針は次のとおりです。

可能性を信じること、教室に根ざし社会に開くこと、学習者であり続けること、自他を尊重すること、協働すること。

この指針のもと、日々接する子ども達に影響を与えるだけでなく、学校の同僚教員との協働、そして親との連携も意識しながら任期を全うしています。

フェローの赴任実績は次のとおりです。

(2021年2月時点の赴任実績)

2011年にプログラムのパイロット版となる0期生を1年間学校現場に送り出して以来、2021年4月には54名の9期生が学校現場に赴任し、参加者累計は169名にのぼり、約11,866名の子どもと向き合ってきました。

フェローシップ・プログラムの詳しい情報はこちら

エクソレベル

フェロー候補生への研修

フェローが学校現場で職務を全うし、学習環境の課題解決に向けて働きかけるためには、研修制度が不可欠です。自信を持って現場に赴任できるよう、本質的で、実践的な研修を設計しています。

ICTスキルの育成に特化した研修や、専門分野に特化した講義もNPO法人や企業、塾講師など外部の方々を招き行っています。また、教員に求められる知識・スキルの育成に限らず、彼ら自身の自己理解、教員を目指す動機などを内省する機会も設け、教員として成し遂げたい個人の信念を育むことも同時に行っています。

更に、新卒に限らず社会人経験のある方など、多様なバックグランドのフェロー候補生がいるため、お互い学び合いながら研修期間を過ごせることもTFJの研修制度の魅力です。

研修についての関連記事はこちら▼
フェロー候補生向け研修プログラム「自分史」で、自己理解を深めよう
Teach For Japanのフェロー候補生の赴任前研修制度とは。
フェロー候補生に聞いた!Teach For Japanのフェロー研修に参加した感想とは?

自治体との連携

TFJのフェローシップ・プログラムは自治体との連携のもと実現しています。

教員免許の有無に関わらず、臨時免許や特別免許の施策を活用して情熱ある人材を受け入れ、新たな学校創りを目指す自治体と連携しています。

入職の多軸化によりすべての子どもに適応できる学校指導体制の構築に寄与したい、というTFJの取り組みに共感してくださる自治体との連携を通し、新しい教育システムの可能性を模索しています。そして、TFJ内の研修制度等のノウハウを共有することで、研修委託・政策提言などにも取り組んでいます。

自治体連携の一例のご紹介はこちら▼
加賀市とTeach For Japanは、フェローシップ・プログラムを軸とした包括連携協定を締結!!〜教室から地域を変える〜

マクロレベル

教育へ課題意識を抱くコミュニティーの形成

フェローシップ・プログラム及び、ネットワークを活かした教育に関する発信を通し、教育へ課題意識を抱くコミュニティーを築けるよう活動しています。

まず、フェロー修了生(アラムナイ)はそれぞれのアプローチで引き続き教育分野で活躍している方が多く、教育に情熱を持ち続ける人材を社会に輩出していけることはTFJの強みです。アラムナイの活躍分野は次のとおりです。

また、現在、日本では教育現場に関するネガティブな報道が蔓延しています。それによって、教員を志す人材が減少しているのも事実です。この現状を踏まえ、TFJはフェロー・アラムナイの体験談を発信したり、フェロー・アラムナイが登壇するイベントを積極的に行ったりすることで、教師のイメージをポジティブなものに変えていこうと働きかけています。

更に、インタビュー記事に限らず、教育課題についても発信し、教育へ課題意識を抱き、教育の重要性を理解してくださる方々が増えるよう、コラム記事も執筆しています。教育について当事者意識を持ってくださる方、ムーブメントに参画してくださる方が増えることは、フェローシップ・プログラムを越え、社会における意識改革に繋がると考えています。

TFJのブログ記事一覧はこちらから
TFJのイベントはこちらから

そして、2020年にはEduHubというコミュニティーを立ち上げ、教育について議論するスペースも運営しています。

この様に、フェローシップ・プログラムの参加者以外にも教育に関心を持ち、当事者となってくださる方を増やすことでで、社会全体において教育へ課題意識を抱き、解決に向け働きかけるコミュニティーを形成することを目指しています。

EduHubの詳しい情報はこちらから

そして、教育課題への理解、TFJ活動理念への共感をしてくださる支援者の方々のご寄付により、全ての活動が実現しています。皆様の金銭的支援により、すべての子ども達に素晴らしい教育が受けられる社会実現に向け活動することができています。

Teach For Japanへの寄付についてはこちらから

Teach For All、グローバルネットワークとの繋がり

TFJは2012年より、Teach For Allというグローバルネットワークに加盟しています。

アメリカのTeach For America、イギリスのTeach Firstをはじめ、世界各国で教育改革に向け取り組む団体が加盟しています。Teach For Allでは月一回のCEO定例会に加え、研修チーム、マーケティングチームなども各々でグローバルミーティングを行なっています。各国の知見や取り組みを共有することで、各地域での活動強化に繋げています。

教育とは全世界に存在する社会基盤の一つであり、それぞれの地域が多種多様な課題を抱えています。Teach For Allを通した国境を超えた繋がりのもと、教育の重要性・課題解決の必要性を発信し、活動していくことで、世界的なムーブメントの一端を担っています。

Teach For Allについてはこちらから

クロノレベル

時代変化へのアンテナ

TFJは専門的知識に精通した方々にアドバイザー・理事を務めていただいています。教育関連分野を専門とされる教授の方々をはじめ、コンサルタントなど幅広い分野の方々とお互いの強みを活かして連携・協働しています。また、先ほど研修制度でご紹介したとおり、フェロー候補生も専門家から直接学べる研修制度があります。

最先端の専門的知識を兼ね備えるアドバイザーの方々との協働は、本質を追求しながら、時代に適した活動を行なっていくために非常に重要であると考えています。

TFJの理事・アドバイザーのご紹介はこちら▼
理事・アドバイザー一覧
サポーターの声

教育系NPO、TFJの社会的インパクト

TFJの活動をご紹介いたしましたが、子どもに直接関わるフェローの赴任以外にも様々な取り組みをしていることをご理解いただけたでしょうか。子どもに直接向き合うフェローを学校現場に送り出すだけでなく、専門家との協働や自治体・グローバルネットワークとの連携を通した様々な取り組みをご紹介させていただきました。

TFJは、中長期的インパクトを起こすために、様々な取り組みをしています。子ども達だけでなく社会全体にもインパクトを起こせるよう、引き続き精進して参ります。

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Teach For Japan含む教育系NPOとの関わり方をご紹介する記事はこちら▼
教育系NPOで働く、寄付するー多方面から教育改革をするNPOを知ろう

まとめ

TFJはプログラム参加者に限らず、多くの方々の協力のもとビジョン実現に向け活動できています。また、フェローシップ・プログラム以外にも様々な取り組みをしております。今回の記事を通し、教育には本当に様々なステークホルダーがいると見つめ直す機会になりました。

教育とは、教員、親、子どもだけで完結することではないと思います。
教員を志す人材が育つ社会、時代に適した教員人材を育成する教員養成・研修に従事してくださる方々、教育改革・課題解決に参画してくださる方々、教育系NPOを支援してくださる方々、教育の重要性を理解し見守る社会、と幅広い方々との関わり合いで成り立つ社会的営みだと思います。

本記事が、教育系NPOに興味をもつきっかけ、そして教育への関わり方を見つけるきっかけになれば幸いです。

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