自分は当事者として、社会のために何ができるか。
私がその葛藤と向き合い、より良い社会づくりに挑戦すると覚悟したのは2014年になります。そして、2015年にフェローシップ・プログラムの3期生として学校現場に行き、2019年にTFJのCEOへ就任しました。
Visionに向けて活動する中で、教育格差の解消や公教育のシステム変革を実現するための、リソースや権限を単独で持っているプレーヤーは存在しないということを実感しました。それと同時に、フェローシップ・プログラムは複雑な社会課題の解決に有効な手段ということも確信しました。
2013年に始まったフェローシップ・プログラムの参加者の総数は214人になり、関わった児童生徒の総数は2万人以上になります。2022年度は、15都府県42市区町村の学校現場で100人近くのフェローが活動しています。
TFJはこの10年間、フェロー、自治体、国、企業、地域、研究機関等、様々なステークホルダーに共通の問いを投げかけ、連携を図り、課題を解決する共同体としての関係を構築してきました。このネットワークからコレクティブ・インパクトを創り出し、本質的な社会課題の解決を実現するのが、次の10年のTFJの役割です。
前述の通り、技術的な課題ではない複雑な社会課題の解決に、単独で臨めるプレイヤーは存在しないからこそ、大切なのは共通のVisionに向かい、一人ひとりが今の立場、今自分ができることに集中し、お互いの成果を競うのではなく繋ぐことです。我々は、「すべての子どもたちが、素晴らしい教育を受けることができる世界の実現」に向けて、世界61ヵ国のネットワークの一員として世界にも働きかけ、教室から世界を変えます。
是非、私たちと共に、コレクティブ・インパクトを創り出す一人として行動していきましょう。