【大学生必見!】教員免許を取得する5つのメリットと体験談
- コラム
「教員免許を取得するメリットって何だろう? 」そんな疑問を持つ大学生の方も多いのではないでしょうか? 大学生活の計画や目標、将来の仕事を考えるうえで、教員免許を取得するか迷う人もいらっしゃるかと思います。そこで今回の記事では、教員免許を取得する5つのメリットと教育学部出身ではない筆者が教員免許を取得した体験談をご紹介します! 教職課程を履修するかどうかを決める手助けになれば幸いです!
教員免許状とは
教員免許状は普通免許状、臨時免許状、特別免許状の3種類があり、それぞれ有効期間や有効となる地域の範囲などが異なります。普通免許状はさらに3種類にわかれており、教員養成課程または教職課程を履修して、短期大学を卒業すると二種、4年制大学を卒業すると一種、大学院を卒業すると専修の普通免許状が取得できます。
また、教員免許状を取得すると自動的に教員になることができるのではなく、教員になるためにはあくまで教員採用試験を受けることが必要です。つまり教員免許状を保持することで、教員になるためのスタートラインに立つことができるのです。
教育学部以外の大学生や、教員養成課程ではない教育学部に在籍する大学生は、自分の学部・学科の科目に加えて教職課程を履修することで教員免許を取得できます。しかし、教職課程を履修する場合は本来の自分が所属する学部・学科のカリキュラムに教員免許を取得するための科目が組み込まれておらず、受けなければならない授業数が増えるなどの負担がかかることになります。
【大学生必見!】教員免許を取得する5つのメリット
自分の学部・学科の学習に加えて教職課程を履修することで負担が増えるとしても、教員免許を取得することは将来的に大いに価値のあることだと考えられます。ここでは、教員免許を取得する5つのメリットをご紹介します!
1. 教員採用試験を受けられる
教員免許の最大のメリットは、やはり学校教員になることができることです。もちろん、先ほども述べたように教員として採用されるためには教員採用試験を受ける必要はありますが、教員免許を取得することで受験資格を満たすことができます。また教員採用試験に合格できなかった場合でも、1年ごとに契約を更新する講師として学校で児童、生徒たちに教えることが可能です。
2. 学校や教員についての理解が深まる
教員養成課程や教職課程で必修となる授業では、教科指導や生徒指導の他にも、教員の仕事や学校のシステムなどについて学びます。そのため、必修の授業を履修することで学校や教員についての知識を得ることができ、教育学部に所属しなくとも日本の学校教育への理解を深めることができるのは大きな利点だと考えられます。
3. 教育実習で実際の教員の仕事を体験できる
教員免許取得のためには教育実習の参加が必須です。実習期間は取得を目指す免許の校種によって異なり、小学校は4週間以上、中学校は3週間以上、高校は2週間以上です。複数校種の教員免許取得を目指す方など、さらに長い期間の教育実習を行う場合もあります。
教育実習はいわば実践機会に富んだ学校でのインターンシップです。教育実習では実際に児童・生徒の前で授業をしたり、児童・生徒にその日の連絡事項を伝えたり、次の日の授業準備をしたりと、一人の教員として仕事を行います。そのため、大きな責任感も伴います。民間企業でも実際のお客様を前に仕事を行うような実践的なインターンシップもありますが、教育実習のように自分が将来働きたいと思う場所で実際の仕事を体験し、現場で働く人からフィードバックをもらうことができる機会はそう多くはないでしょう。
また将来教員にならなかったとしても、学校現場の内部や学校教員の仕事について自分の目で見て感じ、受ける側の立場でしか見たことがなかった学校がどのように機能しているのかを実践的に学ぶことができます。
4. 他学部の学生と話す機会が増える
教職課程で教員免許の取得を目指す場合、教職科目の授業を他学部の学生と一緒に受けることも多くなります。そして教職課程の授業では座学はもちろん、他の学生たちと実際の場面を想定してどう対処するか話し合ったり、教育に関するトピックについて意見を交換したりすることもあります。そのため、自分の学部・学科では普段出会うことのない人とも知り合い、仲良くなるチャンスも増えるのです。
5. 将来の選択肢が増える
教員免許を保持することで、教育に関する知識を勉強したことや教育実習を経験していることの証明になるため、子どもと接する仕事において自分の知識や経験、能力をアピールしやすくなります。
また、教員採用試験に社会人枠を設けている自治体もあるなど、民間企業など他の仕事を経験してからでも教員になるための門戸は大きく開かれています。教員免許があるのとないのでは、社会人を経験して教員になりたいと思ったときのスタートラインが大きく異なります。教員免許を保持していない場合は、まずは教員免許取得のために勉強する必要があります。しかし、大学で教員免許を取得していれば、教員採用試験のための勉強からスタートすることができるのです。
教育学部出身ではない筆者が教員免許を取得した体験談
ここからは、筆者である私自身が教職課程を履修して教員免許を取得した体験についてシェアしたいと思います。私は国立大学の文学部に所属しながら教職課程を履修し、高等学校教諭一種免許状(英語)を取得しました。所属する大学、学部の状況によって教員免許の取りやすさは異なると思うので、あくまで一例として参考にしていただけると幸いです。
教職課程を履修しながら1年の留学をし、4年で卒業する目標
私の体験談を共有するうえで前提としてお伝えしたいのは、大学入学時点で私が決めていた3つの目標です。1つ目は4年で卒業すること、2つ目は教員免許を取得すること、3つ目は1年間の留学をすることでした。
これは学務部の職員の方に無理だと言われるほど厳しい目標だったため、入学1年目から自分の学部と教職課程それぞれの授業の履修を綿密に計画していました。そして留学と教育実習の時期がかぶらないように2年次での留学を決め、1年次の夏から留学に向けて動き出しました。
教職課程を履修して大変だったこと
このような状況の中で教職課程を履修していて特に大変だったことは、以下の3点です。
・学業に多くの時間を費やすことになり、他の活動に使える時間が少なくなる
・履修したい授業を諦めなければならないこともある
・教育実習の時期(多くの場合は5,6月)と就職活動の時期がかぶり、選考を途中で諦めなければならなくなる
これら全てが教職課程を履修する学生に必ずしも当てはまるわけではありませんが、多くの方が多少なりとも経験することになるかと思います。また教職課程の授業は朝早くや夕方遅くに行われることも多くあるため、特に家が大学から遠い場合は大きな負担に感じるかもしれません。
実際に、教職課程を履修しようとして、大変さや進路の見直しなどから途中で諦める学生も目にしました。
教職課程で出会った人々
大変なこともありましたが、私は教員免許を取得して本当によかったと感じています。それは教育に関する知識と経験を得ることができたことに加え、教職課程を通じて多くの人と出会うことができたからです。
先ほど述べたメリットの5つ目のように、教職課程の授業を通して他学部、他の研究室の学生と話をするのは興味深いものでした。また同じく教職課程を履修していた同じ研究室の人々とは交流の機会が増え、より仲良くなれました。
大学内のつながりだけでなく、母校での教育実習での出会いにも感謝しています。担当教官をしてくださった先生や当時お世話になった先生方、英語科の先生方などから多くのことを学ばせていただきましたし、先生方の想いも知ることができました。また、自分が当時受けていた授業との違いを目の当たりにしました。具体的には、生徒が全員タブレットを持っていたり、先生方がオールイングリッシュで授業をされていたりと、教育現場が時代に応じて変化することを肌で感じ、教育により一層興味を持つきっかけになりました。
そして教育実習で担当させていただいたクラスの生徒たちからは、学校で教える責任感と楽しさを教えてもらったと感じています。教育により一層興味が出たことで、教育分野での就職について深く考えるようになり、Teach For Japanを知ることにもつながりました。
TFJは、世界60ヵ国以上に広がるTeach For Allというグローバルネットワークの一員で、「すべての子どもが、素晴らしい教育を受けることができる世界の実現」をビジョンに活動する認定NPO法人です。
主な事業は、教育をより良くしたいと考える多様な人材を、選考・研修を通して育み、自治体との連携により、2年間「教室」に教師として送り出すフェローシップ・プログラムの実施です。応募の時点で教員免許状の有無は問わず、選考や赴任前の研修プロセスを経て、臨時免許状や特別免許状を活用し教員になることができます。
教師になることに興味がある方は、こちら!
まとめ
今回は大学生が教員免許を取得するメリットと体験談についてご紹介しました。私個人として、様々な状況がありながらも、教職課程での教員免許取得を諦めなくて本当によかったと思っています。今回の記事が皆さんにとって、進路についてよく考え、教員免許を取得をするべきか検討するための手助けになれば幸いです。
※フェローシップ・プログラムに関わらない免許制度に関するお問い合わせはご遠慮ください
参考
教員免許制度の概要|文部科学省
教員になるには採用試験だけじゃない!意外と知られていない方法とは?|Teach For Japan
教育実習について 中学校・高等学校〔全学部共通〕|FAQ|関西大学 教職支援センター
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