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活動レポート report

Student Summitへの参加者に聞く!参加動機と参加しての変化

2024年11月、マレーシアでStudent Summit 2024が開催され、TFJのアラムナイ1名と生徒2名が参加しました。本サミットは、中高生と教師が教育課題を議論し、変革の担い手となることを目的とし、8か国から参加者が集結。ワークショップや対話を通じ、リーダーシップや課題解決の視点を学びました。

そこで、本記事では本サミットに参加した品川女子学院の川名紗楓さん(当時高校1年生)と万谷彩乃さん(当時高校2年生)にインタビューをしました!

参加しようと思った動機を教えてください。

私は学校で行事のリーダーをよく務めているのですが、自分のリーダーシップのあり方について悩んでいました。
というのも、私は正直、人前に立って堂々と指示するようなリーダーではないと思っていて、回数をこなしても内向的なところは変わらないし、話すときに緊張してしまいます。
そんなときに、今回のStudent Summitでリーダーシップについて学べるということを知って、「リーダーシップとは何なのか」「理想のリーダーとは」ということを国を交えて様々な人と議論し、自分なりに答えを見つけ、自分に自信をつけたいと思って応募しました。

私は学校の探究学習の一環で、「子どもの早生まれの影響」について調べたことをきっかけに、今の子ども達はたくさんの問題を抱えていることを知りました。
その中で、私が一番解決したいと思ったテーマは「若年層の自殺率の高さ」についてです。
ただ、自殺の要因には家庭や学校、友人関係など様々あり、どのようなアプローチをしたらいいのか、どのような社会の実現が問題解決に繋がるのか、答えを見つけ出せずにいました。
そんな時、山岡先生からStudent Summitの参加者募集の案内があり、子ども達が毎日多くの時間を費やす学校教育という観点から、各国の教育者や生徒と議論し、日本の教育を客観的な視点で捉えることができる機会だと思って参加を希望しました。

Student Summitに参加して感じたことや気づいたことを教えてください。

私が参加して感じたのは、「教育の重要さ」についてです。
私は正直、Student Summitに参加する前は、教育についてあまり関心がありませんでした。ですが、今回教育に携わる方と触れ合う中で教育に対する情熱やエネルギー、生徒たちへの愛を感じ、大きく心を動かされました。

―教育の重要さに気づいたいま、どのようなアクションを起こしたいと思いますか?

私が体験したことをみんなに伝えていきたいと思っています。今回のStudent Summitで、Teach For Malaysiaの子たちとのつながりができたので、品川女子学院の人たちとオンラインでつないで、話したいです。
話すテーマのアイデアとしては、「学校の違い」や「教育制度」が対話できると面白そうだと思っています。また、教育に興味がある人だけではなくて、教育に興味がない人も一緒に話す機会になったら楽しそうだと思いますし、生徒同士に限らず大人も一緒に話せるといいなと考えています。

―志望動機にもあった「リーダーシップ」についての気づきはありましたか?

ありました!Student Summitに参加することで、内向的な「私」だからこそできることがあるのではないかと考えるようになりました。キーワードは、「引っ張りつつも支える」です。
Student Summitのセッションの中で、「Powerの使い方」について学ぶ機会がありました。そこで、Powerって強いものだから、人を引っ張るには効果的だけど、使いすぎると人って縮こまってしまうという話がありました。その話を聞いて、ただ「引っ張っていく」ことだけがリーダーシップのカタチではないと気づきました。

私は、「引っ張る」ことは得意ではないですが、普段から人を観察して、「こういうことをしてあげたらいいんじゃないかな」と思うことが良くあります。だからこそ、人を支えたり、助けたりすることは得意だと思うんです。その得意なところを活かして、「引っ張りつつも支える」ことをしていきたいと思っています。

今回のStudent Summitのテーマは、「大人と子どもとのパートナーシップ」。その意味は、お互いのリーダシップを発揮することで、調和して、より良くなっていくことです。
私は、大人に対してマイナスなイメージを持っていました。そのため、自分から大人と関わることをせずに、閉ざしてしまっていた思います。
でも、品川女子学院に入学してから、外部の人と触れ合う機会が多くあり、そこで大人にも優しい人もいるんだなと少しずつ思うようになっていました。
今回のStudent Summitでも、TFAllの先生方はフレンドリーで優しい方ばかり。英語があまり話せない自分にもどんどん話しかけてくれ、真剣に耳を傾けてくれました。
その経験から、もっと大人を頼っていいと思えるようになりました。

―大人に頼っていいという気づきを、次のアクションにどうつなげていきたいと思いますか?

これまでの私のように、「大人に頼っていい」と思えない人も多いと思います。でもこれって、実際に体験しないと気づきにくいことだと思うので、まずは大人と子どものつながりを持たせることが大事なんじゃないかなと考えています。
例えば、学校だと先生って目上の人っていうイメージがあるけれど、Student Summitでは先生と生徒が同じ立場で、同じテーマについて議論するという感じだった。こんな経験は初めてで、純粋にいいなって思いました。
だから、生徒から大人(先生)を頼っていい。悩みがあったときに相談してもいいんだよっていうことに気づくために、つながりを持てるような場をつくれればと思っています。

―どういう大人が話しやすいと思いますか?

笑ってくれること。
対面で会うのは今回のStudent Summitが初めてだったTFAllの先生が、最初にハグをしてくれました。国による文化の違いもあると思いますが、笑顔でいてくれること、積極的に話しかけてくれることで、すごく気持ち的に助けられました。

―逆に自分が子どもや人と接するときに意識したいことはどんなことですか?

「その人には何かできるかな」って考えることです。どんな人にも何かしら力があると思うので、その力にその人自身が気づくお手伝いをしたいと思っています。
それを通して、自分の存在意義を見出すきっかけになればと思います。私が解決したいと思っている自殺の問題にもつながっていて、存在意義を見出すことができれば、悩みがあったとしても「生きていける」と思えるようになるのかなって考えています。

最後にこれから意識したいことや実現したいと考えていることを教えてください。

私が意識したいことは、今回のStudent Summitで気づいた自分のリーダーシップ像を実際にやっていくことです。
それに加えて、今回の経験で、自分のコミュニケーションの下手さを感じたので、人と会話することも積極的にしていきたいなって思いました。
また、帰国途中に自分自身の置かれている環境を振り返ってみました。そこで思ったのは、自分は恵まれているなということです。
加えて、振り返りの中で山岡先生の印象深い言葉があります。それは「恵まれているからこそGiveする」です。それを聞いて、ただお金を稼ぐんじゃなくて、自分の信念にもとづいて行動して、社会を変えられる大人になりたいなって思いました。

意識するようになったことは、大人に気取らずにいこうということです。
具体的に実現したいことは、大人と子どもがつながる機会を増やすことです。
例えば、地域のお祭りで子どもたちが出店できたらいいなと思っています。いま私の周りには、顔見知りの大人があまりいません。挨拶はするけどそれ以上でもそれ以下でもない関係性です。
日本は先進国で、医療施設も充実してて、平均寿命も延びています。体は健康と言えるかもしれないけれど、心が健康でない人が多いってことを感じています。
だからこそ、地域の祭りが大人と子どもがコミュニケーションをする機会になればつながりができて、心の健康にもつながると思っています。

私は、大人と子どものつながりを増やす社会を実現するために大学は社会学部を志望するか、子どもと多く関わることができる教育学部を志望するか悩んでいました。ですが、このイベントに参加して教育の可能性を大きく感じることができ、教育学部に進学したいと自分の進路を決めるきっかけにもなりました。
日本のこども達の精神的幸福度を向上するために、誰もが経験する学校教育として何ができるか、教育を専門的に学びこれからも考えていきたいと思います。
Student Summit 2024を通じて、お二人は、それぞれのリーダーシップの在り方や、子どもと大人が共に創る教育の可能性について深く考える機会を得ました。お二人の気づきやアクションは、私たちにとっても大きな学びとなり、より良い教育の実現に向けて共に歩んでいく力になります。今回の経験をきっかけに、それぞれが新たな挑戦を始めています。私たちも、ビジョン実現に向けてアクションしていきたいと思います!

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