フェローシップ・プログラムの研修と仕事の両立はできるの?赴任前のフェローにインタビュー!
- 活動レポート
よくいただくご質問の中に「フェローシップ・プログラムの研修と仕事の両立は出来るのか?」「過去の研修生はどのようなスケジュールで両立していたのか?」「両立に当たって苦労した点や工夫したポイントを知りたい」といったお声があります。
そこで本記事では、2022年4月に赴任したフェロー10期生の4名にインタビューを行いました。皆さんの時間の使い方や気を付けていたことなど、フェローを検討されている方は参考にして頂ければと思います。
※なお、こちらの記事は第10期フェローの研修に基づくインタビューであり、研修内容・形式・日時などは変更の可能性がありますのでご了承ください。
【竹内真貴子フェロー】仕事と子育てに加え、パートナーの協力を得てフェロー研修も両立
年齢 :31歳
教員免許の有無:有(中学校、高等学校/外国語(英語))
前職 :医療機器メーカー、営業4年クリニカルコンサルタント(手術の立ち会い)4年
勤務時間 :みなし労働制のため不規則
退職時期 :2022年3月
一日の流れ~平日編~
7:00 起床
8:20 保育園へ娘を送る
9:00 仕事(出張も有)
18:00 仕事を切り上げて保育園お迎え
18:30 夕食作り
19:00 夕食
20:00 お風呂
21:00 寝かしつけ
22:00 課題に取り組む
23:30 就寝
一日の流れ~休日編~
※模擬授業前の休日
7:00 起床
8:00 朝食
9:00 娘を公園に連れて行ってもらっている間に模擬授業の準備
12:00 昼食
13:30 娘の昼寝の間に模擬授業の準備
16:00 家族の時間
18:00 夕食
21:30 娘が寝た後に模擬授業の準備
23:30 就寝
両立するにあたって苦労したこと・大変だったこと
仕事と育児の両立に加えて、TFJの研修と課題に取り組む時間を確保することが大変でした。また、オンライン研修は日曜日と月曜日に実施されますが、あいにく娘の寝かしつけの時間と重なってしまうため、途中からはリアルタイムでの参加が出来ず、事後視聴になってしまいました。
しかし、事後視聴の場合にもTFJ職員や同期の皆さんとの対話の機会を設けてくださり、リアルタイムで受けている場合と遜色のない学びの機会を提供いただけました。とても有難かったです。
両立するにあたって工夫していたこと
仕事は出張が多かったので、出張の際には必ず課題図書を持って移動の時間に読んでいました。また、事後視聴用の動画も車移動の時には必ず流しながら聴くようにしていました。
必要なインプットを移動中にしておいて、隙間時間を使って課題に取り組むという流れが多かったように思います。また、リアルタイムで参加できなかった人向けに『助け愛ルーム』というグループがあり、同期のみんなと対話をするのもまた充実した時間でした。リアルタイムで参加出来ない人のために事後視聴で課題を提出すれば参加とみなしてくれる制度が本当に有難かったです。
あとは育児をしながらなので、周りのサポートを得ることが何より重要でした。主人には自分の教育に対する想いと、TFJでの研修の濃さや必要性を伝えて、私が課題に取り組める時間を作ってもらっていました。
フェローを検討している方へのメッセージ
ここまで読んで下さってありがとうございます。仕事や育児をしながらの参加は大変そうだな、、と想像されるかもしれません。確かに、常に何かに取り組んでいるので大変ではあるのですが、それよりも研修の内容が非常に濃く奥深かったのと、何よりも自分が本当にしたいことだったので、全く苦ではありませんでした。おそらくギュッと濃縮された研修期間を経て、参加前から大きく成長した自分を実感できると思います!
【中谷香央里フェロー】ダブルジョブと研修を両立。自分の生活スタイルに合わせて学びを進めた
年齢 :27歳
教員免許の有無:有(中学校、高等学校/外国語(英語))
前職 :飲食業(居酒屋にて店長業務)
勤務時間 :12:00〜23:00(月休8日制)
退職時期 :2022年2月
一日の流れ~平日編~
11:00 起床・準備と出勤
12:00 仕事
15:30 休憩(休憩中に研修課題や読書)
17:00 仕事・まかない
23:00 帰宅
23:30 リラックス・課題など
26:00 就寝
一日の流れ~休日編~
7:30 起床・準備と移動
8:30 塾にてアルバイト
13:00 カフェで勉強・自由時間
19:00 帰宅・夕飯
21:00 リラックス
25:00 就寝
休日は資格取得のための勉強や、職場が副業OKだったため、塾や通信制中学校でアルバイトをして過ごすことが多かったです。アルバイトがない日は、遅めに起床してゆっくりしてからカフェに向かい勉強をしていました。
両立するにあたって苦労したこと・大変だったこと
仕事がシフト制だったため「今回は研修がある日に休めるだろうか」という不安が常につきまといました。その不安と終始戦いながらの研修期間でしたが、どうしても参加が難しい時は必ず同期がフォローの手を差し伸べてくれ、同期の皆さんのあたたかさのおかげで乗り切ることが出来ました。また、仕事柄休日に休むのは難しかったため、休日と平日に2回研修が実施されているのはとてもありがたかったです。
また、仕事の繁忙期に、仕事と研修をいかに両立させるかはとても大変でした。自分のキャパを理解していないまま、仕事・研修・副業・資格勉強全てをこなそうとして無理なスケジュールを組み、気力と体力がついてこず周囲に多大な迷惑をかけてしまった時期があります。自分を過信したことで、自ら自分をより大変な方向へ追いやってしまっていました。
そのような状況があり一人だったら心が折れていたかもしれませんが、研修では毎回同期とグループを組み対話をしながら進めていく仕組みがあったため、みんなで苦労を共有し、支え合い、笑い合い、高みを目指しあいながら、苦しい時期も乗り越え最後まで頑張りきることが出来ました。
両立するにあたって工夫していたこと
仕事の休憩時間を使って課題を進めていくスタイルを確立していったことです。研修当初は、朝活をして勉強をしよう!と意気込んでいましたが、どうしても起きられず自己嫌悪に陥っていました。自己嫌悪を繰り返すうちに「朝がどうしても無理なら違う方法を探そう。自分に合ったスタイルは何だろう?」と模索するようになり、時間が限られていて周りに誘惑がないという環境が揃った、仕事の休憩中を作業時間に充てることが自分には合っていると気づきました。
また、自分がいつまでに何を目指すかということを友人に公言して逃げられない環境を作っていました。私は自分に甘く、自分だけの約束を作るとほぼ100%実現しないため、友人に公言スタイルは自分に合っていたと思います。
自分自身の性格を冷静に受け止めてそれに合った対策を考えていくことで、闇雲に忙しく大変だった時期を少しずつ卒業し、両立が可能になっていったのかなと感じています。
フェローを検討している方へのメッセージ
TFJでの学びを通して、自分と向き合う時間が圧倒的に増えました。「自分はどんな人間なのだろう?どう在りたいのだろう?教育を通して何を成し遂げたいのだろう?」ということをこれほど考えた期間は、これまでにありませんでした。
また、情熱的な職員さん、あたたかくて素敵な同期、尊敬できる先輩方とより良い教育について語り合う時間はとても豊かで充実しています。TFJで出会えた仲間たちは、これからの人生の糧になると感じています。
教育が持つ可能性を追究したい!社会に出てからも目を輝かせながら仕事をしたい!という方にはぴったりな環境だと思います。不安などもあるかと思いますが、自分の直感を信じて飛び込んでみてほしいです!
【上田観フェロー】隙間時間を有効活用。仕事と研修のほかに読書も続け、インプットの機会を確保
年齢 :27歳
教員免許の有無:有
前職 :公立小学校教員
勤務時間 :8:00~16:30(土日休み)、40時間/週
退職時期 :現職の教員(現職フェローとして参加)
一日の流れ~平日編~
6:00 起床
7:00 仕事
18:00 帰宅、家事
19:00 夕食
19:30 散歩
20:00 風呂
20:30 自由時間
21:30 一日の振り返り
22:00 就寝
一日の流れ~休日編~
7:00 起床
7:30 読書
8:30 朝食
9:00 課題
10:30 自由時間
12:00 昼食
13:00 家事、自由時間
16:00 読書
18:00 夕食
19:30 散歩
20:00 風呂
20:30 自由時間
21:30 一日の振り返り
22:00 就寝
両立するにあたって苦労したこと・大変だったこと
今年度は6年担任、体育主任、妻の出産など公私ともにやるべきことがたくさんありました。その中で、現場の目の前にいる子どもたちへの教育の質の高さを保ったまま、研修に臨むことがとても大変でした。特に、学校現場の繁忙期(学期末や行事の直前)の時、課題を行うことに苦労しました。私はワーキングメモリーが少ない方なので、やることがどんどん積み重なっていく感覚がとてもきつかったです。でも、そうやって追い込まれている時こそ力が伸びている時!と前向きに捉えて頑張り、最後までやり遂げることができたことで自信につながりました。
両立するにあたって工夫していたこと
基本的には土曜日までに提出の課題が多いので、TFJの研修については休日メインで取り組んでいました。そして、すき間時間の使い方を工夫しました。何をする時にも必ず課題図書の本を持って行きました。そして、少しの時間でも内容を読み、何度も内容を確認しながら深めていきました。また、ワーキングメモリーの少ない私ですので、頭を整理するという観点からタスクを全て書き出し、1つずつこなしていきました。終わった仕事はペンで力強く消していくことでドーパミンを放出させ、次へのモチベーションにしていました!
フェローを検討している方へのメッセージ
学校は学ぶ場です。私たちはきっと学ぶということを深く自覚したことはないでしょう。TFJでの学びは教師についての専門的な知識を学ぶというだけではありません。教師として、いや、人としての在り方を考えることができます。そういった答えのない問いを同じ志を持った仲間と共に対話し、深めていきます。研修の中で行うたくさんの対話を通して、学ぶとはどのようなことなのか、自分なりの答えを持つことができるでしょう。先生という仕事は子どもを変え、社会を変えていくことができます。少しでも興味がある方は勇気のある一歩を踏み出してみてください!
【金子諒フェロー】平日・休日共に勉強時間をしっかり確保。プライベートも充実させてメリハリを
年齢 :31歳
教員免許の有無:無
前職 :エネルギー会社/経営企画部
勤務時間 :50時間/週
退職時期 :2021年12月
一日の流れ~平日編~
7:00 起床、出社準備
8:30 就業
19:00 帰宅、夕食
20:00 勉強、課題または研修参加
22:30 家事
24:00 就寝
一日の流れ~休日編~
8:00 起床、家事
10:00 勉強、課題
12:00 昼食
13:00 自由時間(ビーチバレーなど)
18:00 夕食、家事
20:00 勉強、課題または研修参加
23:00 家事
24:00 就寝
両立するにあたって苦労したこと・大変だったこと
研修に参加した当初の約2か月は仕事と両立し、途中から仕事を辞め、研修や教員になるための準備に集中できる環境としました。仕事との両立期間は、予定外の残業が出たとしても対応できるよう自身でスケジュールを意識していましたし、平日か休日かどちらかでの研修参加で大丈夫だったので対応しやすかったです。仕事量を意識しながら研修への参加をコントロールすれば、あまり大変だったとは感じませんでした。
反対に仕事を辞めてからのほうが、時間の余裕ができたことで自律して時間管理を行っていくことが必要になるため、そういう意味では大変だったかもしれません(笑)
両立するにあたって工夫していたこと
工夫ではありませんが、私の場合は、仕事でのパフォーマンスを最優先に考えて行動していました。会社や周りの方々へこれまでの恩を返す思いでしたし、辞めると決めた後に仕事が疎かにならないよう強く意識しました。それでもプライベートな時間は十分にありましたし、その中で研修や課題のための時間を割くことは難しくありませんでした。
また、私は途中からの研修参加だったため、参加以前の研修の内容などすぐにキャッチアップすることは難しかったですが、空いた時間で過去の研修動画などを観ながら徐々に内容を理解していくことができたと思います。
フェローを検討している方へのメッセージ
TFJフェローシップ・プログラムに参加し、教育について本気で考え話し合える仲間がいるという環境が非常に心地よく、またとても刺激的でした。これまで自分の頭の中だけでいろいろと考えていましたが、行動し、周りと共に深めていくという経験ができたことは、自分にとってかけがえのない時間となりました。仕事との両立は全然できます。まずは行動してみることをおすすめします。
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