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Interviewインタビュー

教育格差を目の当たりにしたからこそ教師に。

中学校 磯 依里子

  • 免許

    あり

  • 経歴

    教養学部を卒業し、新卒としてフェローへ

ビジョン

大学3年次にアメリカに留学をし、移民の子どもたちの学習支援にボランティアとして参加しました。違法入国した人たちが住む地域で、車で行かないと危険という場所でした。そこにいる子どもたちは、学習障害があるわけではなく、言語の問題(母語がスペイン語で第二言語として英語を学んでいる)と適切な学習サポートを得られていない経済的環境があいまって、全く勉強がわからない状況でした。 それを見たときに、これこそが教育格差だと思いました。この状況の中で、この子どもたちが自分の人生を、自分が望む形で選択をしていく難しさと不条理を感じました。誰もが産まれて等しい権利を持っているはずなのに……そうなっていない状況を目の当たりにしたんです。

フェローになった理由

帰国後、日本の状況を調べると、実は日本も「見えない」だけで、子どもの貧困率が1割を超えていると知り、課題感を持ちました。そんなときに出会ったのが、Teach For Americaでした。「教育格差をなくし、この国でクラス全ての子が素晴らしい教育を受けられる社会にしたい」というTFAの創設者の思いに触れ、「先生になるなら、私も困難な環境にいる子どもたちのための先生になりたい」とおなかの底から思ったんです。翌日にTFJの採用担当者と会いました。ちょうど3日後に選考会があるタイミングで、運命としか思えない流れでした。
東京都の教員採用も決まっていましたが、おなかの底からやりたいことを考え抜いて、TFJに参加することにしました。

取り組んでいること

赴任先の学校には、生活に困窮している家庭も多く、学習習慣がない生徒も多くいました。
大変な環境に置かれている子どもたちのためになりたいと思っていたものの、現実は甘くありません。生徒と信頼関係が築けない。「放課後に勉強を見てあげるよ」「英語がしゃべれると海外に行けるよ」。声をかけても、生徒は反発し暴力的になることも。常に笑顔を心がけてはいても、心中はぼろぼろ。職員室で何度も泣きました。
「子どもにも先生にも迷惑をかけている」。心底落ち込み、自分自身と向き合いました。
気付いたのは「生徒たちはかわいそう」と捉えていた自分。無意識に「自分は生徒より立場が上」と考えていたのです。それ以降は、できるだけ子どもたちと同じ目線を心がけました。
2年の任期を終える頃、ある生徒から手紙をもらいました。「磯先生のこと大大大大大好きです。私のために怒ってくれてありがとう」。何をどこまでできたのか分かりませんでしたが、生徒の声に救われる気がしました。

応募を考えている人に一言

人生は一度きり、そして自分のキャリアは自分でデザインするものだと思います。自分の心の奥の声に従って、自分の人生を歩んでいきましょう!

Interviewインタビュー

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