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修了生インタビュー aluminiinterview

ALUMNI INTERVIEW DAY3 遠藤崇之さん~学校管理職~

フェロー後、どのようなキャリアを歩んでいる人がいるの?これまで、どのような経歴の人達が参加してきたの?フェロー経験って、その後のキャリアにどのような影響を与えているの?そんな疑問にお応えするべく、Teach For Japan(TFJ)のフェローシップ・プログラム(2年間教師として公立小中学校に赴任するプログラム)を修了した方をゲストにお迎えし、イベントを開催しました!

【ゲストプロフィール】
▼DAY3 遠藤崇之さん
大手IT企業でシステム営業、人材育成コンサルタントを経て、認定NPO法人 Teach For Japan フェローとして埼玉県戸田市に教諭として赴任。5年生の担任を2年間経験。民間企業時代にコーチングに出会い、アドラー心理学式コーチングを習得。現在、私立新渡戸文化小学校で統括校長補佐として、子どもが主語の教育、探究学習、ICTの活用など、これから求められる新たな学校作りに挑戦中。
インタビュー記事:
https://teachforjapan.org/journal/11175/

学生からの希望を叶え教師に。現在は教育現場改革に邁進

▼YouTubeにて動画でご視聴いただけます!!

民間企業からTFJのフェローへとキャリアチェンジされた遠藤さん。大学では文学部の中でも教育学を専攻しており、その頃から教育に関心がありましたが、自分には学校という組織文化が合わないと感じていたことを理由に、教師になるとは夢にも思っていなかったのだそうです。具体的には、決められた時間や規則に従わなければいけないというような、型にはまった考えや行動を強要される雰囲気が苦手で、子どもの頃から少し息苦しさを感じていました。

ただ、卒業後に民間企業に勤めるも教育に携わりたいと思い続けていました。そして社会人5年目になり、教師になろうと一念発起して通信教育で学び始めます。その中で教育実習に行くことになるのですが、久しぶりに訪れた学校が自分の苦手な場所だったことを思い出されるのです。教育実習が終わる頃には教師になることは諦め、大人に学びを提供する側になろうと考えて、グループ企業の人材育成会社に出向しました。ただ、その時にコーチングを学ぶ機会を得て、自身の内面と深く向き合う中で、自分は教育に関わることことが本当の望みなんだということに気付かされました。

さらに、ちょうどその頃、10数年、民間企業で働いてきた自分のキャリアに自信が持てなかったと言います。勤めていた会社は待遇も雰囲気も良く、やりがいのある仕事も任されていましたが、教育をやりたいのにそうではない仕事をしており、このまま働き続けても心は満たされないのではないかと感じていました。かと言って、自分の苦手な組織文化のある学校で働くことにもワクワク出来ませんでした。

今の会社も違う、でも学校も違うと悩んでいた時に出会ったのが、TFJでした。コーチングを学んでいたスクールに、たまたまTFJのフェローを経験した方がいたそうです。話を聞いてみると、2年間と期間が決まっていること、ただ教える教師ではなく、社会問題にアプローチするプログラムであること、そして同じような思いを持った仲間達が集まってきていることを聞き、自分に合っていると感じて応募されました。

ただ、実際にフェローとして赴任した時には後悔されたそうです。その理由は、学校の先生としての仕事を満足に出来なかったからでした。これまでの社会人経験やコーチングの知識そのままでは通用せず、教師という仕事は全くの別物だったそうです。一生懸命やればやるほど空回りする毎日に落ち込み、一人でこなさなければならない沢山の仕事に追われて、心も体も疲弊していたそうです。そんな日々を過ごす中でも、1年目の3学期くらいになると、ようやく子ども達と楽しさも苦しさも分かち合う教師という仕事の面白さが分かるようになっていったと話してくださいました。

フェロー2年目には東京都の採用試験に受かっており、フェロー後も教員を続ける予定でしたが、教員の多忙化を身をもって実感する中で問題意識を持ちました。学校現場には、それぞれに素晴らしいビジョンを持った先生がたくさんいるのに、日々の仕事に追われて自分達がやりたい教育を実践できていない様子を見て、そんな環境を変えていく必要があると強く感じられました。そこで、一教員としてキャリアを積み上げていくのではなく、これまでの社会人経験から得たコンサルティングなどを活かし、学校の長時間労働問題の解消に貢献する活動をしていく方が、自分が教育に与えられるインパクトが大きいと考えました。

そこで、フェロー後は民間企業で働きながら、まずは同じような考えを持った人たちとの繋がりを作ろうと考え、平日夜や土日の時間を使い、教育関係者の集まるコミュニティや勉強会にたくさん参加されました。特に、文科省の若手官僚が立ち上げた、学校長や教育長が集まる場に参加して築いたネットワークは、とても有意義だったそうです。そんな中で、教員の多忙化は広く問題視されていることも分かってきました。

2年弱くらいこのような活動を続けたのち、現在は、私立新渡戸文化小学校で統括校長補佐として働かれています。新渡戸文化小学校との出会いは、教育委員会に対して自ら学校業務コンサルを営業されていた時、の1つの営業先でした。TFJのアラムナイで、新渡戸文化小学校に勤めていた先輩を経由し、理事の方に繋いでいただきました。その時、コンサルとして外からやるのではなく、先生として中から一緒にやってみませんかと逆に提案を受けたのでした。

しかし、入ってすぐにコロナウイルスの感染が拡大し、学校が休校になりました。そのため、まずはITを活用した新しい仕組みを作り上げる必要が出てきて、それらを担当する管理職として活動することになりました。このほかにも様々な教育改革を進めており、そこで得られた成果については、他の学校にも展開していきたいと考えられています。また、2027年には私立新渡戸文化学園が100周年を迎えるので、その頃までには力強い教育方針を掲げていたいと抱負を述べられていました。

参加者の皆さんの感想

参加していただいた方からのアンケートも一部ご紹介させていただきます。

キャリアチェンジを重ねながら、「いい顔」になられてるなあと、羨ましく思いました。

教育に関わる仕事は、教師として子供に直接関わるだけでなく、様々な教師をサポートする仕事もあって成り立っている事を改めて実感しました。自分が色々な影響を受けてきた人生で、大きなビジョンとして教育を良くしたいと言う想いもとても大事だと思います。また、同様にそのビジョンに自分の特性を活かして直接どう関わるのかと言うことも大事だと感じました。子供達にそういったビジョンや関わり方を感じさせてあげたり自分で考えられる教育ができるように、もっと学んでいきたいです。

登壇頂いた遠藤さん程のキャリを持っていても、日々悩まれ前に進んでいる事が感じ取れました。自分に何ができるのか、自分は何がしたいのか、見つめる切っ掛けになりました。

登壇頂いた遠藤さんの本音をお聞きする事ができ、現場感を感じる事ができました。

参加者の皆さん、そしてゲストの遠藤さん、ありがとうございました!

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