• twitter
  • Facebook
  • 教師に応募する
  • お問い合わせ

【木村彰宏・後編】教育の原点は「公教育」〜フェロー経験を通して、再認識した2つのこと〜

2016/10/05 TFJフェロー

 

Teach For Japanの第2期フェロー(教師)として2年間、公立の小学校へ赴任した木村彰宏さんに、全3回のロングインタビューを行いました。(前編/中編)いよいよ後編では、フェロー終了後に再認識したことや、今後のキャリア観について伺いました。最後には、現在Teach For Japan第5期フェローの採用にも携わっている彼から、フェロー応募者へ向けたメッセージもありますので、是非最後までご覧ください。

 

====プロフィール====================================

木村彰宏(きむら あきひろ)

1990年、京都府亀岡市生まれ。大学卒業後、岩手県にて復興支援NPOに就職し、岩手県沿岸の子どもたちの学習・居場所づくり支援を行う。その後、2014年4月からNPO法人 Teach For Japan の第2期フェローとして奈良県内の公立学校に教員として赴任。フェロー任期中、心の知性「EQ」育成を主な狙いとしたSocial Emotional Learning をアメリカで学ぶ。2016年3月末のフェロー任期終了を受け、現在は東京にて株式会社LITALICOに勤務。

==============================================

 

「教育の原点は公教育」

———教師の重要性と、自身の価値観を再認識する

 

2年間のフェロー経験を通じて、ご自身の教育観等に関して、変化はありますか。

 

変化というよりは、教育に関して考えていたことの、点と点がつながり、線になったという感じです。

 

つまり、大学時代や被災地での復興支援を通じて、瞬間瞬間で感じた課題意識や価値観が、この2年間で明確になりました。

 

フェローを終え、再認識したことが二つあります。

 

一つ目は、改めて教育の原点は「公教育」であり、公立学校で働く教師が、教育にとって重要な鍵をにぎっているということです。

 

現在は、塾や被災地で言う支援所など、外部の様々なサポート機関があります。もちろん、こうした機関は、子どもの教育をより良くする機関として、大変重要です。

 

しかし、一番影響力があるのは、大多数の子どもが毎日長い時間を過ごす公立学校であると、改めて思いました。そして、そこにいる教師は、自分が望めば、子どものために本当に多くのことをしてあげることができます。

 

改めて、公立学校やそこで働く教師の重要性をお感じになったのですね。

再認識したことの二つ目は何ですか。

 

二つ目は、私自身の価値観の話になります。

 

やはり、私は外的環境に困難を抱えている子や、生まれながらに選択肢が限られている子のために頑張りたい、と再認識しました。

 

世の中には様々な仕事があり、ほとんど、どのような仕事も誰かの役に立っていると思います。実際、教育関係以外の職に就いている知人もおり、話を聞くと魅力的な仕事と感じます。

 

その中でも、私はやはり、教育という分野で、何かしらの困難を抱える子どもたちのために頑張りたいと強く思うのです。フェローになる前にも思っていましたが、実際に2年間たくさんの多様な子どもたちと毎日関わる中で、その思いが強まりました。

 

 

フェロー経験が、現在のキャリアにつながっている

 

現在は教育系の事業を展開する会社にお勤めですよね。

公立学校における教育の重要性を再認識されたとのことでしたが、なぜ、学校現場を離れたのですか。

 

理由は二つあります。

 

一つ目は、もう一度、外から俯瞰して学校現場を見たいと思ったからです。

 

先ほど、学校現場は教育の原点であるように感じたと申しましたが、原点であるからこそ、様々な問題が複合的に、絡み合って存在している場所でもありました。日々、多くの問題に追われる中で、見落としてしまった問題や重要なこともあると思います。

 

だからこそ、再度、外部から学校現場を見つめ直したいと思いました。

 

二つ目は、20代のうちに、様々な視点の場所に身を置いて挑戦し、勉強したかったからです。

 

私は大学卒業後から、1年間はNPO法人で働き、2年間はフェローとして公務員とほぼ同じ立場で働いてきました。だからこそ、次は株式会社という場所で、事業としての教育に関わりたいと思いました。

 

フェローでの経験が、現在のご職業には活かされていますか。

 

はい。現在、私は株式会社LITALICOにて、療育(障害を持つ子どもが社会的に自立することを目的として行われる医療と教育)に携わっています。

 

療育をする中、学校の教師・保護者の方々の大変さや悩みを知っているからこそ、批判的でなく、共に問題を解決しとうという姿勢で取り組むことができています。

 

また、ある子の問題を解決しようとした時、実際に学校現場の現状を知っているため、より良い解決策を探ることができています。

 

 

「主体性」と「子どもへの愛情」

———木村さんが考える、フェローとして重要な資質

 

現在、木村さんは株式会社LITALICOと平行して、Teach For Japan第5期フェローの採用も担当されていますよね。

フェローとして、重要な資質は何だとお考えですか。

 

私がフェローとして重要であると考える資質は、二つあります。

 

一つ目は、主体的であることです。

 

フェローとして公立学校に赴任すると、教師をする上で身につけなくてはならないことがたくさんあります。

 

Teach For Japanでは研修や個別相談といった様々な形でサポートしてはいますが、そうした与えられたものから身につけた能力だけで、教師としての責務を果たしていくことは難しいでしょう。

 

赴任前までに必要な能力を身につけるためには、フェローになると決まった時点から自ら学ぶ必要があります。また、赴任後も、自分の想いを達成するために、必要なスキルを学び続ける必要があります。もちろん、学びの過程で、Teach For Japanのリソースは十分に利用した方が良いと思います。

 

二つ目は何ですか。

 

二つ目は、子どものことを心から愛せることです。

 

2年間、初任者の教師として、また高いレベルを求められるTeach For Japanのフェローとしてやり抜くには、乗り越えなければいけない壁も少なからずあるでしょう。これは私自身の経験からですが、辛いとき、頑張る一番の動機となるのは、子どもたちへの愛情ではないかと思います。

 

また、子どもへの愛情がないと、発言や行動、教師としての姿勢等に少なからず現れてくるとも思います。そうすると、何十人という子どもたちの、貴重な人生の一部を預かることは、難しいのではないでしょうか。

 

現在募集中の第5期フェローにも、「主体性」と「子どもへの愛情」あふれる方々に、ぜひご応募いただきたいですね。

本日は、誠にありがとうございました。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

第5期フェローシップ・プログラムエントリー最終締め切りは、10月23日(日)です。ご興味のある方・ご応募を検討している方は、是非説明会やイベントに足を運んでください。

詳細はこちら

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・