【前編・今野千識さん】私がフェローになった理由

2016/8/30 TFJフェロー

 

今回は、Teach For Japan第2期フェロー(教師)を経験した今野千識さんに、全3回のロングインタビューを行いました。もともと教師志望だった彼女が、なぜあえてフェローという形で教師になる道を選んだのか。教育に関心のある方はもちろん、新卒でフェローになるか悩んでいる方、女性でフェローに悩んでいる方も必見です。

 

====プロフィール====================================

 

今野千識(こんの ちさと)

 

大学卒業後、新卒でTeach For Japanのフェローとして、2014年4月から2016年3月まで、奈良県の公立小学校に勤務。現在は株式会社LITALICOにて教師として働きつつ、精神保健福祉士の資格取得に向け、勉強中。

 

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就職を考える中で、生じた葛藤

 

今野さんは、もともと教師になりたいとお考えだったのですか。

 

そうですね…大学時代の初期は、教師志望でした。

 

私は高校生の頃から教育に携わりたいと思っており、大学で教員免許も取得しました。しかし、教師になることがゴールかを考えると、そうではなかったのです。

 

私は、子どもの精神的な成長に関心があり、特に自己肯定感を高めたいと考えていました。それも、順調に育っている子どもだけでなく、環境面等に困難を抱えている子どもも前向きに成長していけるよう、支援したかったのです。

 

教師になること自体が目的でなく、様々な困難を抱える子の成長に携わりたい。

 

このように考えていた時、教員採用試験を受けて教師になることに迷いが生じました。なぜなら、教員採用試験を通じて教師になると、比較的、経済的に恵まれ、家庭環境が安定している子どもが通う学校に赴任する可能性もあったからです。

 

もしそのような学校へ赴任すると、私が最もアプローチしたかった、「外部に何かしらの困難を抱える子」に出会える可能性は低く、自分の目的を達成できるか不安に思いました。

 

こうした葛藤で悩んでいたとき、Teach For Japanに出会いました。

 

フェローになった理由は

Teach For Japanのビジョンに共感したから

 

では、なぜTeach For Japanを通じて、教師(フェロー)になろうと思ったのですか。

 

理由は二つあります。

 

一つ目は、団体の「すべての子どもが素晴らしい教育を受けることができる社会の実現を目指す」というビジョンに共感したからです。

 

Teach For Japanのビジョンにある「すべての子ども」は、様々な意味で困難抱えている子どもも含意しているところが、私の価値観にぴったり一致していました。私は特に、不安定な家庭環境にいる子や、障害や経済的困難、虐待といった複雑な課題を抱える子にアプローチしたかったのです。

 

 

就職を考える中で見つけたご自身の価値観が、Teach For Japanのビジョンとぴったり一致していたのですね。 二つ目の理由は何ですか。

 

二つ目は、先ほどの話と重複しますが、Teach For Japanを通じてフェロー(教師)になると、何かしらの困難を抱えている子が多く通う小学校に赴任する可能性が高かったからです。

 

日本には、はっきりと可視化されてはいないものの、困難を抱えた子が比較的多く通う地域や学校が存在しています。こうした場所に、困難を抱えた子はたしかに存在するのに、学校の中に埋もれ、見えづらくなっているのが現状です。

 

私はたまたまこうした学校に派遣されるのを待つのではなく、積極的にこうした学校へ赴任したかったのです。

 

よって、私が「教員採用試験を受けて教師になる」という像に抱いたかすかな違和感を、ぴったり埋めてくれたのがTeach For Japanでした。

 

そして、団体のビジョンに共感した同じ志を持つ人に出会えることにも期待しながら、応募に踏切りました。

 

ここしかない、と思いましたね。

 

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▶︎▶︎【中編 〜学校現場でのフェロー経験を振り返って〜】はこちら

 
◆フェローシップ・プログラムとは◆
さまざまな経験があり、かつ、教育への情熱と成長意欲を兼ね備えた人材を独自に採用し、研修を行なった上で、公立小中学校に2年間派遣するプログラムです。給与・賞与とも、赴任先の自治体の常勤講師としての規定に従います。